Qwen3.8 Max (0902)

9月2日、AlibabaはQwen3.8-Max (0902)を公開した。 これは完全な新世代モデルではない。Qwen3.8-Maxをベースに、コーディング、Agent、長時間タスクを中心に後学習を強化したアップデート版だ。
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会社Alibaba
コンテキスト1M
リリース2026-09
更新日2026-09-08

Qwen3.8 Max (0902) 概要

Qwen3.8-Max (0902)は、AlibabaのフラッグシップモデルQwen3.8-Maxの最新スナップショットだ。

モデルIDはqwen3.8-max-0902。qwen3.8-max-2026-09-02という表記もある。

基本仕様は大きく変わっていない。

最大100万Tokenのコンテキスト
Thinking / Non-Thinkingモード
テキスト、画像、動画入力
Function Calling
Structured Outputs
Web Search
Context Caching

今回の主な改善点は、ソフトウェア開発、Agent型の作業、視覚理解の3つ。

新しいエンジンに載せ替えたというより、既存のQwen3.8-Maxを実務向けにかなり詰め直したバージョンと考えるのが近い。

Qwen3.8 Max (0902) 料金プラン

プラン価格説明
API 入力 100万Tokenあたり1.65ドル 入力量に応じて課金
API 出力 100万Tokenあたり4.951ドル 生成量に応じて課金
Context Cache 割引あり 同じ長文コンテキストを繰り返し使う場合に有利

Qwen3.8 Max (0902) 主な機能

1. コーディング性能が大きく伸びた

0902で最も分かりやすい改善はコーディングだ。

Alibabaは、単発のコード生成ではなく、複雑なソフトウェア開発や長時間続くタスクを想定して追加学習を行っている。

CodeArenaのフロントエンド部門では、Qwen3.8-Max (0902)が22ポイント上昇して1691点を記録し、首位に立った。

公開されている主な結果は次の通り。

  • TerminalBench 3.0:11.3 → 29.0
  • DeepSWE 1.1:56.6 → 69.3
  • NL2Repo-Bench:55.9 → 64.9
  • ProgramBench:10.5 → 28.0
  • SWE-Marathon:39.1 → 44.8
  • QwenSWE-Bench V2:55.1 → 70.0

特にTerminalBenchとProgramBenchの伸びが大きい。

単に関数を書くテストではなく、端末を操作したり、知らない環境で原因を探したり、最後まで作業を進める力が求められる。

0902の方向性がよく出ている部分だ。

2. AgentとCoworkが安定した

もう1つの重点がCoworkだ。

ここでいうCoworkは、人と会話することではない。

モデルが複数のツールや文書を行き来しながら、何段階もある作業を続ける能力を指す。

主な結果は、

  • CoWorkBench:74.8 → 76.1
  • JobBench:53.4 → 64.0
  • WorkArena Elo:1348 → 1468

JobBenchの伸びはかなり大きい。

こうした仕事では、最初の一手より、その後も状況を見ながら判断を続けられるかが重要になる。

0902は、長い作業を途中で崩さず進める部分が強くなっている。

3. 視覚理解も底上げされた

改善はコードだけではない。

Qwen3.8-Max (0902)は、グラフ理解、文書解析、マルチモーダル認識も強化されている。

公開スコアでは、

  • MMMU-Pro:82.3 → 82.7
  • ERQA:77.8 → 78.3
  • ClawEval-MM:77.2 → 80.2
  • BabyVision + CI:91.3 → 93.8

コーディングほど派手な伸びではない。

それでも、Agent用途では重要だ。

実際にソフトを操作するなら、画面、グラフ、文書、UIを見て理解し、その情報を次の操作につなげる必要がある。

0902では、この部分も少しずつ実用寄りになっている。

4. 元のQwen3.8-Maxより「実行力」が伸びた

0902で100万Tokenのコンテキストが増えたわけではないし、新しいアーキテクチャに変わったわけでもない。

大きく変わったのは後学習だ。

元のQwen3.8-Maxにも、長文処理、Thinking、マルチモーダル、ツール利用はすでにあった。

0902では、それらを実際の仕事で使いやすくする方向にさらに寄せている。

特に伸びているのは、

  • 大規模コードベースの処理
  • ターミナル操作
  • エンドツーエンドの開発
  • 長時間のAgentタスク
  • 複数ツールを使うワークフロー

「どれだけ賢くなったか」より、どれだけ仕事を最後まで進めやすくなったかを見る方が、このアップデートは分かりやすい。

まとめ

良いところ

  • コーディング性能が大きく向上:ソフトウェア開発系の複数ベンチマークで伸びが大きい
  • 長時間タスクに強くなった:複数ステップの仕事を継続して進めやすい
  • Cowork性能も改善:ツールや文書をまたぐ作業に向いている
  • 100万Tokenのコンテキストを維持:大規模コードや長文資料を扱いやすい
  • 0902になってもAPI価格帯は大きく変わっていない

気になるところ

  • 完全な世代交代ではない:Qwen3.8-Maxの改良版という位置づけ
  • すべての分野が同じ幅で伸びたわけではない:視覚系はコーディングほど大きくない
  • 長時間タスクはTokenを使いやすい:Thinkingと巨大コンテキストを同時に使うとコストは上がる
  • 独立評価はまだ少ない:初期データには公式発表ベースのものも多い

向いている人

  • 大規模なソフトウェア開発をする人
  • Coding Agentやターミナル自動化を使うチーム
  • 大きなコードベースや長文資料を扱う企業
  • 中国製モデルでAgentや業務自動化を試したい人

あまり向いていない人

  • 雑談や簡単な文章作成が中心の人
  • 100万Tokenの長文処理を必要としない人
  • とにかく応答速度を優先したい人
  • コードやAgent、ツール利用をほとんど使わない人

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Alibaba モデル比較

モデル コンテキスト 料金 API リリース グローバル熱度
Qwen3.8 Max (0902)
1M YES 2026-09
1M YES 2026-08
87/100
262K YES 2026-08
90/100
262K YES 2026-08
60/100
1M YES 2026-08
83/100

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