Sakana Namazu

2.75
Namazuで気になったのは、「日本発のLLM」という肩書きよりも、Sakana AIがKimi K2.6に何を足したのか、という点でした。 土台はKimi K2.6。その上で日本語向けの後学習を行い、検索やコード実行までAPIにまとめています。それでいて、token単価はKimi K2.6と同水準です。
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会社Sakana
コンテキスト262K
リリース2026-08
更新日2026-08-21

Sakana Namazu 概要

Sakana Namazuは、MoonshotのKimi K2.6をベースに、Sakana AIが日本語と日本の文脈に合わせて後学習したモデルです。

ベースモデルはMoE構成で、総パラメータ数は約1T、推論時に使われるアクティブパラメータは約32Bです。

対応しているのは、テキスト入力、画像入力、テキスト出力、Function Callingなど。加えて、Web検索とコード実行もモデル側から使えます。

資料を調べる必要があれば検索し、計算やデータ処理が必要ならコードを実行する、といった動きをモデル自身で判断できます。

Sakana AIのデモでは、週次の市場調査を依頼すると、タスクの分解から検索、情報の照合、レポート作成まで続けて処理していました。途中で人が一つずつ指示を出す必要はありません。

APIはOpenAI互換です。すでにOpenAI SDKを使っている環境なら、基本的にはbase_urlとAPI Keyを差し替えるだけで試せます。

Sakana Namazu 料金プラン

プラン価格説明
無料版 無料 OpenRouterのsakana/sakana-namazu:free。動作確認向け
入力token $0.95 / 1M 通常の入力
キャッシュ済み入力token $0.15 / 1M キャッシュヒット時
出力token $4.00 / 1M thinking tokenも同じ出力料金
Web検索 $7.00 / 1,000回 テキスト取得を含む
コード実行 $0.12 / 時間 セッション保持中も課金

料金はSakana AI公式情報およびOpenRouterの公開情報に基づきます。通常は米ドル決済で、法人向けプランでは日本円決済にも対応しています。

OpenRouterの無料版を使う場合は、データ利用条件を先に確認した方がいいです。

入力内容がSakana側のモデル学習に使われる場合があり、Consoleからopt-outできます。また、すべてのデータ処理が日本国内で行われる保証はありません。

  • 無料版あり:まず日本語の出力やツール利用を確認したいならOpenRouter版で十分です。
  • 正式版は従量課金:月額契約はなく、入力、出力、ツール利用ごとに料金が発生します。
  • 軽い検証用途:最初から有料APIを使う必要はありません。無料版で挙動を見てからでも遅くありません。
  • 本番利用:利用量が安定してきたら正式APIの方が扱いやすいです。
  • 法人利用:顧客情報や社内データを送る場合は、学習利用とデータ処理地域の条件を先に確認しておくべきです。

Sakana Namazu 主な機能

1. 日本語が自然、だけでは終わらない

Kimi K2.6自体、日本語は普通に扱えます。

そのためNamazuの価値が、単に「日本語が少し自然になった」だけなら、そこまで大きな差にはなりません。

Sakana AIが手を入れているのは、敬語、ビジネス文書の言い回し、政治や歴史のような扱いの難しい話題での表現などです。

Sakana AIはFairPoliticsQAという社内ベンチマークも公開しています。政治・歴史に関する質問への中立性を見るもので、Kimi K2.6の34.10%に対し、Namazuは56.30%でした。

この数字だけで「日本語性能が高い」と判断するのは早いです。ベンチマーク自体がSakana AIによるもので、日本語能力全体を測る指標でもありません。

それでも、何を改善しようとしているモデルなのかは分かります。

普段の雑談では差が小さくても、顧客向けメール、カスタマーサポート、企業サイトの文章、社外向け資料あたりでは比較する価値があります。

2. 検索とコード実行を最初から使える

NamazuにはWeb検索とコード実行が組み込まれています。

新しい情報が必要なら検索し、計算やデータ処理が必要ならコードを使う。しかも、一つのタスクの中で何度か行き来できます。

市場調査を例にすると、モデルに検索キーワードだけ作らせて、人が検索結果を貼り直す、といった作業を減らせます。

特別に新しい仕組みというわけではありません。

ただ、Agentを作る側から見ると、自前で組み合わせる部分が少し減る。それだけでも実務では助かります。

3. 日本語向けに調整しても価格はそのまま

APIはOpenAI互換なので、既存の環境から試しやすいです。

料金は入力が$0.95 / 1M tokens、出力が$4.00 / 1M tokens。Kimi K2.6と同じ水準です。

個人的には、ここがかなり分かりやすいポイントだと思います。

日本語向けの後学習を加えているのに、その分をtoken料金に上乗せしていません。

Kimi K2.6と同価格帯のモデルで迷っていて、しかも日本市場向けのサービスを作るなら、Namazuは一度試しておいて損はないです。

スペック表を眺め続けるより、実際の日本語タスクを同じ条件で流して比較した方が早いでしょう。

4. 前世代は研究寄り、Namazuはそのまま使える

Sakana AIはNamazu以前にも、DeepSeekやLlamaなどをベースに、日本語対応や回答の中立性を調整する研究を行っていました。

あちらは研究色が強めでした。

NamazuではベースモデルがKimi K2.6になり、検索とコード実行もAPIの中に入っています。

モデルの重みを自分で落としてきて、推論サーバーを用意して、さらに外部ツールまでつなぐ、といった作業は必須ではありません。

前の試みが「この方向で本当に改善できるのか」を確かめる段階だったとすれば、Namazuは実際のサービスに組み込む段階まで持ってきたモデル、と見る方が近いです。

まとめ

良いところ

  • 日本語のビジネス表現、敬語、日本特有の文脈を意識した後学習が入っている
  • token単価はKimi K2.6と同水準
  • Web検索とコード実行を標準で使える
  • 検索、確認、計算などを一つのタスク内で続けて処理できる
  • OpenAI互換APIなので既存環境から試しやすい
  • OpenRouterに無料版があり、先に挙動を確認できる

気になるところ

  • 公式のコンテキスト長は明確に公開されておらず、外部情報では262Kとされている
  • 独立した第三者ベンチマークがまだ少なく、公開されている評価はSakana AI側のものが中心
  • 入力データがモデル学習に使われる可能性があり、必要ならopt-out設定が必要
  • すべてのデータ処理が日本国内で完結する保証はない
  • EU、英国、スイスでは利用できない

向いている人

日本市場向けのサービスを作っていて、日本語の比率が高いチームには試す価値があります。

特に、ビジネス文書、カスタマーサポート、市場調査、日本語Agentあたりとは相性を確認しやすいです。

Kimi K2.6をすでに使っている場合も、同じタスクをNamazuに流して比較すれば判断しやすいでしょう。

向いていない人

業務データを必ず日本国内だけで処理したい企業には条件が合いません。

1M以上の長いコンテキストが必須の用途、完全なオープンソースかつセルフホストだけを採用する方針のプロジェクトにも向きません。

そもそも日本語をほとんど使わないのであれば、Namazuへ切り替える理由もかなり薄くなります。

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Sakana モデル比較

モデル コンテキスト 料金 API リリース グローバル熱度
Sakana Namazu
262K YES 2026-08
33/100
1M YES 2026-06
38/100

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