写真を撮ったあと、見返してみると「ここだけ気になる」と感じることは少なくありません。
顔の小さなニキビ、服についたホコリ、背景に入り込んだ細かなもの。写真全体は気に入っているのに、ほんの少しの違和感が目についてしまう。そんなときに使いやすくなりそうなのが、Adobe Camera Raw 18.5の新しい補正機能です。
Camera Raw 18.5では、AIを使った「Blemish Cleanup(傷や汚れの除去)」が追加されました。修正したい場所を指定すると、周囲の色や質感を見ながら、不自然になりにくい形で補正してくれます。
たとえば人物写真なら、肌の小さな赤みやニキビを消したり、風景写真なら目立つゴミや細かな写り込みを取り除いたりといった使い方ができます。これまで修復ブラシなどで細かく調整していた作業を、より短い手順で済ませやすくなりました。
今回のポイントは、ただ「消す」だけではないことです。
AIが思った以上に広い範囲を処理してしまった場合でも、必要な部分だけを細かく戻せるようになっています。たとえば肌のシミを消そうとして、近くのほくろや髪の毛まで消えてしまった場合、その部分だけを戻すといった調整ができます。
写真編集では、こうした「少し消しすぎた」が意外と面倒です。一度元に戻して、また最初からやり直すことも珍しくありません。今回の機能は、そうした細かな手戻りを減らすのに役立ちそうです。
もちろん、AIに任せれば何でもきれいに仕上がるわけではありません。髪の毛や複雑な模様、建物の細かな線などでは、仕上がりを確認しながら手直しする必要があります。
それでも、日常的な写真の修正が少し楽になるのは確かです。
Camera Raw 18.5は、派手な加工を増やすというより、これまで時間がかかっていた地味な作業を減らす方向のアップデートと言えます。写真をきれいにしたいけれど、細かなレタッチに時間をかけたくない人にとって、使う場面の多い機能になりそうです。