快手(Kuaishou)が提供する動画生成サービス「Kling AI」は2月5日、3.0シリーズを公開した。人物の見た目をそろえやすくなったほか、場面の切り替えや音声の表現も改善され、短い動画をこれまでより作りやすくなった。
これまでAIで動画を作ると、同じ人物のはずなのに場面ごとに顔が変わったり、服の色や持ち物が途中で変わったりすることがあった。歩く、振り向くといった動きが不自然になることも少なくない。
3.0では、人物の写真や商品の画像、参考動画を読み込ませることで、登場人物や場所の特徴を保ちやすくした。複数の場面が続く動画でも、同じ人物に見えやすくなる。
たとえば、小さなカフェの店主が宣伝動画を作るとする。店内やスタッフの写真を用意し、「朝、店員が店を開け、照明をつけ、コーヒーをいれて最初のお客さんに渡す」と入力する。
すると、店の外観、コーヒーをいれる手元、カップを受け取る客といった流れを、短い動画にまとめられる。以前なら撮影や編集が必要だった内容でも、パソコン上でひとまず形にできる。
場面に合わせて、引きの映像やアップ、カメラの切り替えを考える機能も加わった。映像を一つずつ作って編集ソフトでつなぐ手間を減らせるため、動画制作に慣れていない人にも使いやすい。
もちろん、入力しただけで毎回思い通りの映像が完成するわけではない。複雑な動きでは表情や手足が不自然になったり、説明が曖昧だと想像とは違う場面になったりする。使える動画に仕上げるには、文章を直しながら何度か作り直す必要がある。
Kling AI 3.0によって、短い動画を作るハードルはまた一つ下がった。撮影や編集の経験がない人でも、自分のアイデアを映像にしやすくなる。
ただし、どんな場面を見せ、何を伝えるのかを決めるのは人だ。道具が便利になっても、人の心に残る物語まで自動で生まれるわけではない。
