DeepSeek V4.1 Flash

3.40
DeepSeek V4.1 Flashは、Proの後を引き継ぐモデルとして登場した。 552Bパラメータ、100万Tokenのコンテキスト、視覚機能の統合に加え、API料金も引き下げられている。 公開ベンチマークではV4 Proを上回る項目もある。実運用で同じ水準を維持できるかは、もう少しデータを見たい。
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会社DeepSeek
コンテキスト1M
リリース2026-09
更新日2026-09-10

DeepSeek V4.1 Flash 概要

DeepSeek V4.1 Flashは、552BパラメータのMixture-of-Experts(MoE)モデルで、Causal-Encoder-Decoderアーキテクチャを採用している。

処理時に使われるパラメータは、入力時が約8B、出力生成時が約16B。

コンテキストウィンドウは100万Token、最大出力長は384K Tokenとなっている。

テキストに加え、画像、スクリーンショット、グラフにも対応。APIではJSON出力、ツール呼び出し、Responses APIが使え、推論レベルはlow、high、maxの3段階から選べる。

長文資料や大規模なコード、Agent、ナレッジベース、画像を含む処理まで1つのモデルで扱える。

DeepSeek V4.1 Flash 料金プラン

プラン価格説明
API入力・キャッシュヒット オフピーク CNY 0.02 / 100万Token、ピーク CNY 0.04 同じコンテキストを繰り返し利用する場合向け
API入力・キャッシュミス オフピーク CNY 1 / 100万Token、ピーク CNY 2 入力Token数に応じて課金
API出力 オフピーク CNY 4 / 100万Token、ピーク CNY 8 生成Token数に応じて課金
Web / App 無料 チャット、文章作成、情報整理など

ピーク時間は平日の9:00〜12:00、14:00〜18:00。それ以外はオフピーク料金が適用される。

V4 Flashとの価格差は次の通り。

  • キャッシュヒット入力:60%安い
  • キャッシュミス入力:33%安い
  • 出力:11%安い

DeepSeek V4.1 Flash 主な機能

1. 視覚機能をメインモデルに統合

V4 Flash Vision Expでは、画像を処理するために追加の視覚モジュールが必要だった。

V4.1 Flashでは、この部分がメインモデルにまとめられている。

テキスト、画像、スクリーンショット、グラフを同じリクエストに入れられるため、開発時の構成も少し扱いやすくなった。

たとえばレポート処理なら、画面キャプチャを読み、グラフの内容を拾い、そのままデータ整理やツール呼び出しへつなげられる。

細かい文字や情報量の多いダッシュボード、複雑なグラフについては、用途ごとに精度を確認した方がいい。

2. 100万Tokenは維持、処理速度が向上

コンテキスト上限は引き続き100万Token

DeepSeekが公開した49K長文検索テストでは、V4.1 FlashはV4 Flash Vision Expの5.2倍の速度を記録した。SVGコード生成も約6倍速くなっている。

大きなコードリポジトリや長文資料では、読み込み時間の差がそのまま使い勝手に出る。

数十万Tokenを一度に扱えても、毎回長く待たされると作業は進まない。Agentが何度も処理を繰り返す場合は、その差がさらに大きくなる。

3. 入力時は約8B、生成時は約16B

V4.1 Flashは、入力処理と出力生成で使うパラメータ量が異なる。

入力時は約8B、生成時は約16B

コード解析やRAG、社内検索では、入力が長く、回答は短いケースがよくある。

数十万Tokenのコードを読み込ませても、返ってくるレビューは数千Token程度。ナレッジベースでも、大量の参照資料に対して回答は数段落、ということが多い。

こうした使い方では、入力処理のコストが大きくなる。

V4.1 Flashは入力側の計算量を抑え、APIの入力料金も引き下げている。

4. V4 Flashから変わった点

主な変更は5つある。

  • モデル規模が552Bパラメータに拡大
  • Causal-Encoder-Decoderを採用
  • 視覚機能をメインモデルに統合
  • 長文処理を高速化
  • APIの入力・出力料金を引き下げ

公開スコアは以下の通り。

  • GPQA Diamond:90.9
  • Codeforces:3471
  • Terminal-Bench 2.1:90.6

一部の項目ではV4 Proの公開スコアを上回っている。

「Flash」と聞くと、速度や価格を優先した軽量版をイメージする人も多いだろう。今回のV4.1 Flashは、公開データを見る限り、性能を大きく落としたモデルではなさそうだ。

当社ではまだ、V4 ProとV4.1 Flashを同じ条件で比較する検証は行っていない。

比べるなら、同じコードリポジトリ、同じプロンプト、同じツールを使い、処理時間、料金、ミス、ツール呼び出しの失敗まで揃えて見る必要がある。

まとめ

良いところ

  • API料金が安い
  • 100万Tokenのコンテキストに対応
  • 長文処理が高速化
  • 視覚機能をメインモデルに統合
  • 一部の公開スコアはV4 Proを上回る

気になるところ

  • 実運用のデータはまだ少ない
  • 長いコンテキストではToken消費も増える
  • 複雑な視覚処理は用途別の確認が必要
  • API料金は時間帯によって変わる

向いている人

  • AgentやRAG、社内ナレッジベースを開発する人
  • 大規模なコードリポジトリを扱うチーム
  • 長文資料を大量に処理する企業
  • APIの呼び出し回数が多いサービス
  • テキストと画像を同時に扱うアプリ

あまり向いていない人

  • 主にチャットや日常的な文章作成に使う人
  • APIをほとんど使わない個人開発者
  • 長いコンテキストを必要としない軽量なサービス
  • 料金より最高性能を優先する用途

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