画像の渡し方は3種類
画像入力は3つの方法に対応しています。
どれも開発者にはなじみのある方式です。
Base64で直接埋め込む
ローカル画像をエンコードして、そのままリクエスト内に入れる方法です。
テストや小さな画像には手軽ですが、リクエスト全体で48 MiBの上限があります。
Base64にするとデータ量も増えるので、何度も使う用途にはあまり向きません。
外部URLを指定する
公開されている画像URLを渡し、サービス側で取得してもらう方法です。
手軽ですが、画像は32 MiBまで。外部からアクセスできるURLである必要もあります。
Files APIを使う
画像を先にアップロードし、その後file_idで呼び出す方法です。
1枚最大64 MiBまで対応していて、3方式の中では最も余裕があります。
同じ画像を何度も使うなら、これが一番現実的です。
Agentが「自分の作ったもの」を見られるようになった
今回のアップデートで本当に面白いのは、単なる画像認識ではありません。
画像理解がAgentの処理フローに入ったことです。
DeepSeekが紹介している例には、
- チベット周遊の高級ロードトリップ向けPPT作成
- DeepSeek Harness公式サイトのビジュアル再デザイン
- 粘土モンスター風のフロントエンドDemo制作
などがあります。
どれも「画像を見て説明する」だけのタスクではありません。
画像、コード、ツール操作、完成した見た目まで、ひと続きで扱う必要があります。
ここはかなり大きいです。
テキストだけのAgentは、コードを書いたり修正したりすることはできます。
でも、完成したWebページがダサいのか、レイアウトが崩れているのか、グラフが読みづらいのかまでは、自分では確認できません。
作ることはできても、見た目を確認できない。
これが地味に厄介でした。
Vision-Expでは、その部分が変わります。
Agentが自分で作った画面を見て、もう一度修正できるようになります。
Web制作、PPT、フロントエンド、グラフ、UIまわりでは、単純な画像説明よりこちらのほうが実用性は高いです。
ベンチマークも伸びている
DeepSeekは、いくつかのマルチモーダルAgentベンチマーク結果も公開しています。
ApexBench(Pass@1)
- V4-Flash-Vision-Exp:36.5
- V4-Flash:26.2
- Claude Opus-4.8:39.4
Agents' Last Exam
- V4-Flash-Vision-Exp:27.3
- V4-Flash:25.2
- Claude Opus-4.8:25.7
Chartography
- V4-Flash-Vision-Exp:64.3
- Claude Opus-4.8:65.0
ZeroBench(Pass@5)
- V4-Flash-Vision-Exp:35.0
- Claude Opus-4.8:34.0
4項目を見る限り、Claude Opus-4.8と一方的な差があるというより、項目ごとに勝ったり負けたりする形です。
1点だけ注意があります。
ApexBenchとAgents' Last Examには画像情報を含む問題がありますが、旧V4-Flashは画像を扱えないため、その部分を無視していました。
そのため、ApexBenchの26.2から36.5への伸びを、単純に「モデル性能が10ポイント上がった」と見るのは少し違います。
画像を読めるようになったことで、今まで欠けていた情報を使えるようになった影響が大きいです。
テキスト中心のAgentベンチマークも上がっています。
- Terminal Bench 2.1:82.7 → 83.9
- DeepSWE:54.4 → 59.3
- DSBench-Hard:59.6 → 63.6
少なくとも公開スコアを見る限り、画像機能を追加したことで、既存のAgent性能が落ちた様子はありません。
V4の弱点がひとつ消えた
V4-Flash-0731はテキスト専用でした。
チャットだけなら大きな問題ではありませんが、Agentとして使うと制約が目立ちます。
スクリーンショットを見られない。
グラフを視覚的に読めない。
UIが崩れていても確認できない。
PPTを作っても、レイアウトやデザインが良いか判断できない。
自動化では、ここが意外と大きな壁になります。
Agentは成果物を作れても、その成果物を自分で確認できないからです。
画像理解が入ったことで、少なくとも「一度作る → 見る → 修正する」という流れが作りやすくなりました。
Web、UI、PPT、グラフ系の用途では、かなり実用的な変化です。
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