1. 8Bとしてはかなり強い推論性能
Granite 4.2では、学習方法が大きく変わっています。
3B、8B、30Bの全モデルに、数学・コード・推論を強化する基礎強化学習を実施。8Bと30Bには、さらにAgent向けの強化学習が追加されています。
主なスコアは以下の通りです。
- AIME25:86.67%
- GPQA:64.14%
- MMLU-Pro:74.04%
8Bモデルとして見ると、かなり強い数字です。
とくにAIME25の86.67%は目立ちます。単にモデルを大きくするのではなく、推論そのものを強くする方向にかなり手を入れているのが分かります。
2. コードは「補完」より一歩先
Granite 4.2は、IBMのCodeAlchemyパイプラインで作られた1兆Tokenの合成コードを使って学習しています。
SWE-Bench Verifiedのスコアは47.67%。
8Bクラスではかなり悪くない成績です。
できるのは数行のコード補完だけではありません。
コードベースを読み、複数ステップの開発作業を進め、ターミナルでコマンドを実行することも想定されています。
OpenHandsのようなAgentフレームワークと組み合わせれば、計画して、コードを書き換え、コマンドを実行し、結果を見て次に進む、という流れまで持っていけます。
実際の開発では、こっちのほうがずっと重要です。
3. ツールを「使える」だけではない
Granite 4.2 8Bは、ツール利用向けの学習も受けています。
とりあえず使えそうなAPIを呼ぶのではなく、どのツールを使うべきか、なぜそれを使うのかを判断してから動く設計です。
**τ³-benchでは68.05%**を記録しています。
このベンチマークは、単発の関数呼び出しよりも、複数ツールをまたぐ処理に近い内容です。
データベースを引き、APIを呼び、スクリプトを実行して最後にまとめる。こういう流れでは、最初のツール選びを間違えると後ろも全部ズレます。
だから大事なのは「呼べるか」より「正しいものを選べるか」です。
4. 推論の強さを3段階で変えられる
Granite 4.2 8Bには3つの推論モードがあります。
- フル推論:数学、コード、難しいタスク向け
- 推論なし:簡単な質問向け。速くてTokenも節約しやすい
- 低強度推論:その中間
これ、企業利用では意外と便利です。
短い分類タスクと複雑なコード解析に、同じ推論量は必要ありません。
毎回フル推論にすると、遅くなるしTokenも無駄です。
同じモデルのまま強さを変えられるので、用途ごとに別モデルを管理しなくて済みます。
Granite 4.0から何が変わった?
大きいのは学習方法です。
Granite 4.2では、全サイズに基礎強化学習を追加。8Bと30BにはAgent向けの強化学習も入っています。
さらに、1兆Tokenの合成コード学習と新しい中間学習も加わりました。
言い方を変えると、
Granite 4.0は賢く答えるモデル。4.2は、少しずつ「自分で仕事を進めるモデル」に寄ってきた。
答えを出すだけでなく、計画して、ツールを使って、最後まで進めるところまで見ています。
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