Laguna M.1

0.85
Laguna M.1の仕様を見て、最初に気になったのは価格だった。 2250億パラメータ、256Kコンテキスト、コーディングAgent向け。 この規模なら高そうだと思ったが、今は無料。 Poolside公式APIとOpenRouterの両方から使える。
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会社Poolside
コンテキスト262K
リリース2026-04
更新日2026-09-09

Laguna M.1 概要

Laguna M.1は、Poolsideが2026年4月に公開したオープンウェイトのMoEモデルだ。

狙っているのは一般的なチャットではなく、長時間動き続けるコーディングAgent。

総パラメータ数は2250億で、1回の推論で有効になるのは約230億パラメータ。

MoEなので、毎回2250億すべてを動かすわけではない。

構造は70層で、最初の3層がDense、残り67層がSparse MoE。内部には256のExpertがあり、1回の推論ではそのうち16個を使う。

2250億パラメータのモデルをフルで動かすよりは現実的だが、軽量モデルと呼べるサイズではない。ローカル運用には相応のGPU環境が必要になる。

コンテキスト長は256K tokens、最大出力は約3.2万tokens。

ツールを呼び出したあとも推論を続けられるため、途中で作業が分断されにくい。

コーディングAgentではここがかなり重要だ。

コードを読む、ファイルを修正する、コマンドを実行する、エラーを見る、もう一度直す。1つのタスクでも何段階も処理が続く。

ツールを使うたびに文脈が切れるモデルだと、長い作業ほど崩れやすい。

モデルウェイトはApache 2.0で公開されており、Hugging Faceから入手できる。

入出力はテキストのみ。

画像、動画、音声は扱わない。

用途もかなり明確で、コーディングAgent専用に近いモデルだ。

普通のチャット用途だけなら、わざわざこれを選ぶ理由はあまりない。

Laguna M.1 料金プラン

プラン価格説明
Poolside公式API 期間限定で無料 platform.poolside.aiから利用
OpenRouter 無料 モデルID:poolside/laguna-m.1:free
ローカル運用・FP8 モデルは無料、ハードウェアは別途必要 Hugging Faceから取得。FP8対応GPUが必要
ローカル運用・BF16 モデルは無料、ハードウェアは別途必要 フルウェイトは約452GB

Poolsideは公式APIについて「期間限定で無料」と案内しているが、有料化の時期や正式な料金はまだ発表していない。

OpenRouterでも無料で利用できる。

開発者目線では、今の段階なら判断はかなり簡単だ。

まず実際のコードで試したほうが早い。

コーディングモデルはベンチマークだけ見ても、自分のリポジトリで使えるかどうかまでは分からない。

APIが無料なら、実際のissueやリポジトリ、ターミナル作業を渡して試したほうが確実だ。

GPU環境があるならFP8版を自前で動かすこともできる。

一方、BF16のフルウェイトは約452GB。

「手元のGPUを少し強くすれば何とかなる」というサイズではない。ローカル運用するなら、先にハードウェア構成を考える必要がある。

Laguna M.1 主な機能

1. コードを答えるだけではなく、最後まで作業させる

Laguna M.1は、コードを数行補完するためのモデルではない。

Agentにタスクを渡して、そのまま作業を進めさせることを狙っている。

たとえばターミナル上の課題なら、内容を確認し、コードを書き換え、コマンドを実行し、結果を確認して、エラーが出れば修正する。

そこで終わらず、必要ならさらに次の処理へ進む。

コーディングAgentでコストが膨らみやすいのも、まさにこの部分だ。

普通のコードアシスタントなら1回の問い合わせで終わることもある。

Agentは1つのタスクの裏で何度もモデルを呼ぶ。実行結果を返して、また判断させるからだ。

そのためLaguna M.1では、普通の会話性能よりも長いコンテキストやツール利用時の継続性のほうが重要になる。

Poolsideは、ターミナル向けコーディングAgentの「pool」と、クラウド開発環境の「Shimmer」も用意している。

モデルだけを出すのではなく、コーディング作業全体に組み込むところまで見ている。

2. コーディング性能は強いが、すべてでトップではない

Laguna M.1は、主要なコーディングベンチマークでかなり高いスコアを出している。

SWE-bench Verifiedは74.6%、SWE-bench Multilingualは63.1%、SWE-bench Proは49.2%、Terminal-Bench 2.0は45.8%。

DeepSeek-V4 Flashは同じ4項目で79.0%、73.3%、52.6%、56.9%となっている。

Laguna M.1はオープンなコーディングモデルの中ではかなり強い部類だが、すべてのベンチマークでトップというわけではない。

実際の開発では、この数ポイント差だけで決めるのは少しもったいない。

自分のリポジトリで最後までタスクを完了できるか、途中でエンジニアが引き取らずに済むか。

その差のほうが、ベンチマークで数点上回ることより実務では効く。

今は無料で試せるので、ランキングを見るだけで判断する必要もない。

実際のコードとissueを渡して試したほうが早い。

3. 256Kコンテキストで減るのは「どのファイルを見せるか」の手間

256Kコンテキストの価値は、単に大量のコードを入れられることではない。

実際に面倒なのは、大きなリポジトリでどのファイルをモデルに見せるか決める作業だ。

コンテキストが短いと、Agentは関連ファイルを全部持ったまま作業できない。

先に検索して、必要そうなファイルを選び、プロンプトに詰める。

修正を進めてから、別ディレクトリに重要な依存関係があると分かることもある。

すると、AIに仕事をさせるための周辺処理ばかり増えていく。

ファイル選択、コンテキスト分割、履歴管理。

256Kですべて解決するわけではないが、Agentが一度に見ておけるコード量はかなり増える。

複数ファイルにまたがる修正、長い呼び出し関係、設定ファイルとテストの関係を追うときには、この差が効く。

重要なファイルを1つ見落とすだけで、修正してテストして失敗する一周が増える。

見えている範囲が広いほど、その無駄を減らしやすい。

まとめ

Laguna M.1で一番気になるのは、2250億パラメータという数字そのものではない。

コーディングAgent向けに作られていて、今は無料で試せる。

この2点だ。

コーディング性能はオープンモデルの上位クラスで、256Kコンテキストも大きなコードベースには使いやすい。

MoE構成なので、1回の推論で動くのも約230億パラメータに抑えられている。

そして何より、実際の仕事を低コストで試せる。

コーディングモデルで本当に知りたいのは、「ベンチマークで何点取ったか」ではない。

自分のリポジトリにあるバグを、途中で人が助けずに直せるか。

そこだ。

今はその確認にほとんどAPIコストがかからない。

弱点ははっきりしている。

テキスト専用なので、スクリーンショット、画像、動画、音声は扱えない。

コーディングAgent向けにかなり寄せたモデルなので、一般的なチャット用途にも向いていない。

正式な料金も未発表で、無料期間がいつまで続くかは分からない。

ローカル運用も簡単ではない。

BF16版は約452GBあり、FP8版でもかなりのGPUリソースが必要になる。

AIコーディングAgent、自動バグ修正、ターミナル操作、リポジトリ単位の開発タスクを試しているなら、候補に入れておいていい。

今なら、実際に使えるかどうかを確認するコストがほぼない。

普通のテキストチャットだけなら、ここまで大きなモデルは必要ない。

画像などの視覚入力が必要なプロジェクトにも合わない。

自宅のPCでフルモデルを動かしたいなら、まずモデルより先にハードウェアを見るべきだ。

452GBは、GPUを1枚だけ少し良いものに買い替えて解決するサイズではない。

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Poolside モデル比較

モデル コンテキスト 料金 API リリース グローバル熱度
Laguna M.1
262K YES 2026-04
31/100
1M YES 2026-07
39/100
262K YES 2026-07
29/100

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