「ホイールを替えたら似合うだろうか」「この色にすると派手すぎないか」。車のカスタムを考えたとき、完成後の姿を頭の中だけで思い描くのは意外と難しい。

そこで利用が広がっているのが、車の写真を加工してカスタム後のイメージを見せる「AI Car Editor」だ。スマートフォンなどから愛車の写真を1枚アップし、ボディーカラーやホイール、エアロパーツ、スモークフィルムなどを選ぶと、変更後の画像が短時間で表示される。

操作は専門的な画像編集ソフトほど難しくない。気になる色を何種類か試したり、ホイールのデザインを見比べたりできるため、店に相談する前の下調べとして使いやすい。

車のカスタムは、内容によってはまとまった費用がかかる。実際に作業を終えてから「思っていた雰囲気と違う」と気づいても、元に戻すにはさらに費用が必要になる。施工前に大まかな見た目を確認できれば、勢いだけで決めてしまうリスクを減らせる。

カスタムショップにとっても、客との打ち合わせに役立つ。「スポーティーにしたい」「落ち着いた印象にしたい」といった言葉は、人によって受け取り方が違う。画像を見ながら話せば、希望する方向を共有しやすくなる。

一方、画面に出た仕上がりが、そのまま実車で再現されるわけではない。ホイールの大きさや車高、部品の位置が実際とずれることもある。写真が暗かったり、車体の一部が隠れていたりすると、輪郭や影が不自然になる場合もある。

AI Car Editorは、完成図や施工指示書というより、候補を絞るための試着室に近い。部品が取り付けられるか、保安基準に合っているかは、専門店での確認が欠かせない。それでも、費用をかける前に一度試せる安心感は、カスタムを考える人にとって小さくない。