Fugu Ultra v2

Sakana AIは9月11日、Fugu Ultra v2を発表しました。 私が気になったのは、ベンチマークの数字よりも設計の方向性です。 Fugu Ultra v2は、1つの最強モデルにすべてを任せるのではなく、複数のモデルを組み合わせ、タスクごとに処理を振り分けます。
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会社Sakana
コンテキスト1M
リリース2026-09
更新日2026-09-15

Fugu Ultra v2 概要

Fugu Ultra v2は、新しい単体モデルではありません。

複数のAIモデルを組み合わせて動かす、オーケストレーションシステムです。

ユーザーはOpenAI互換APIからアクセスします。裏側では、Fuguがタスクを分解し、必要な処理ごとにモデルを選び、最後に結果をまとめます。

主な対象は以下のような用途です。

複数ステップが必要な推論
自律型リサーチ
ソフトウェア開発

画像入力、Web検索にも対応し、最大100万トークンのコンテキストを利用できます。

例えばコード解析なら、単にコードを書くのではなく、構造を読む、依存関係を見る、修正方針を考える、変更後を確認するといった複数の作業が発生します。

こうした流れを自分で複数モデルにつなぐ場合、ユーザー側でルールを作る必要があります。Fuguは、その判断部分をシステム側に任せる設計です。

Sakana AIのChartographyベンチマークでは、Fugu Ultra v2は48.3を記録しています。比較対象として、Fable 5は29.5、Claude Opus 5は27.3でした。

数字としては強い結果です。ただ、実際の利用ではスコアだけでは判断できません。長い処理での安定性、応答速度、料金、途中のタスク分割が適切かどうかも重要になります。

Fugu Ultra v2 料金プラン

プラン価格説明
Standard $20/月 個人利用や軽い作業向け
Pro $100/月 Standardの約10倍の利用量、高頻度利用向け
Max $200/月 Standardの約20倍、チームや大量利用向け
API利用 入力 $5 / 100万tokens、出力 $30 / 100万tokens、キャッシュ入力 $0.50 / 100万tokens アプリ組み込みや開発用途向け
長文コンテキスト利用 272K tokens超:入力 $10 / 100万tokens、出力 $45 / 100万tokens 大量資料を扱う用途向け

Vercel AI Gatewayでは、30日ごとに5ドル分の試用枠もあります。

初めて触るなら、まずはStandardか試用枠で十分だと思います。

ProはStandardより5倍高いですが、利用量は約10倍になります。継続的に使う人なら選択肢になります。

一方でAPI利用では注意が必要です。

Fuguは内部で複数モデルを動かすため、画面に表示される回答量だけでは実際の消費量が分かりません。

短い回答でも、裏側で複数回処理されていればコストは増えます。

Fugu Ultra v2 主な機能

1. 複数モデルの自動振り分け

Fugu Ultra v2の中心は、モデルを選ぶ仕組みです。

1つの質問をそのまま1つのモデルに渡すのではなく、必要に応じて作業を分け、それぞれに適した処理を割り当てます。

この部分は、自分でAgent構成を作る人には特に意味があります。

モデル選択、処理順、結果の受け渡しを毎回設計する必要が減るためです。

ただし、すべての作業で便利になるわけではありません。

短い文章作成や翻訳のような単純な処理なら、普通のモデルを1回使うほうが速く、安く済む場合があります。

Fuguの価値が出るのは、1回では終わらない仕事です。


2. 最大100万トークンのコンテキスト

Fugu Ultra v2は最大100万トークンのコンテキストに対応しています。

大量のコード、長い資料、研究文書を扱う場面では便利です。

画像入力やWeb検索も使えるため、資料を集めながら分析するような作業にも向いています。

ただ、毎回すべての情報を入れる使い方は現実的ではありません。

272Kトークンを超えると料金が上がります。

大きなコードベースや大量の資料を扱う場合でも、必要な部分を先に絞ったほうが効率が良いケースがあります。

100万トークンは「いつでも全部入れるための容量」ではなく、「大きな仕事にも対応できる余裕」と考えたほうが近いです。


3. OpenAI互換API

Fugu Ultra v2はOpenAI互換APIを提供しています。

すでにOpenAI形式のAPIを使っているサービスなら、導入時の変更は比較的少なく済みます。

アプリ側は1つのAPIとして扱い、内部のモデル選択はFuguに任せられます。

便利な反面、内部処理は見えにくくなります。

どの工程でどのモデルを使うか、コストを細かく管理したい場合は、自分でワークフローを組むほうが向いているケースもあります。


4. v1からの変更点:モデル依存を減らす方向へ

Fugu Ultra v2で注目したい変更は、モデル構成です。

v2ではFable 5、Fable 5.1、GPT-6 Astraへの依存を減らし、学習データの更新日は2026年8月28日になっています。

ここで重要なのは、単純に強いモデルを追加したことではありません。

複数モデルを使うシステムでは、内部モデルを入れ替えられる柔軟性が重要です。

あるモデルの料金が上がる。
特定タスクで性能が落ちる。
提供が終了する。

そうした変化があっても、別モデルへ切り替えられるほうが運用しやすくなります。

v1からの移行も簡単です。

SDKはそのままで、モデルIDを変更するだけです。

fugu-ultra-v2.0

まとめ

Fugu Ultra v2は、モデル自体の強さよりも「複数モデルをどう使うか」に重点を置いたシステムです。

研究、コード解析、大量資料の整理など、途中の工程が多い仕事では試す価値があります。

一方で、処理が増える分だけコスト管理は難しくなります。長いコンテキスト利用では料金も上がり、内部で何が起きているか完全には見えません。

私なら、まずコード解析や長時間かかる調査タスクで使います。

日常の質問、短い文章作成、翻訳では使いません。その程度の仕事なら、普通のモデルのほうがシンプルです。

Fuguが便利かどうかを見る基準は、ベンチマークの数字ではなく、実際の仕事で自分の作業時間を減らせるかどうかだと思います。

作業が減るなら残す。

後処理が増えるなら使わない。

そのくらいの距離感で見るのがちょうどいいと思います。

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Sakana モデル比較

モデル コンテキスト 料金 API リリース グローバル熱度
Fugu Ultra v2
1M YES 2026-09
1M YES 2026-09
262K YES 2026-08
33/100
1M YES 2026-06
39/100

類似モデル

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55
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