Hy-MT2-7B

Hy-MT2-7B を使ってまず感じるのは、かなり割り切ったモデルだということです。 チャット、検索、コード生成まで何でもこなすタイプではありません。基本は翻訳専用です。
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会社Tencent
コンテキスト8K
リリース2026-08
更新日2026-09-02

Hy-MT2-7B 概要

Hy-MT2 は Tencent Hunyuan が公開した多言語翻訳モデルです。2026年5月21日にオープンソース化され、1.8B、7B、30B-A3B の3モデルが用意されています。

30B-A3B は MoE 構成で、この記事では Hy-MT2-7B を中心に見ていきます。

対応言語は33言語。中国語、英語、日本語、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語のほか、ウイグル語やチベット語にも対応しています。

通常の文章翻訳だけでなく、次のような指定も可能です。

用語の固定
文体の指定
書式の維持
構造化データの翻訳
出力文字数や文の長さの制限
区切り文字の保護

Web検索、コード生成、一般的な質問応答には対応していません。あくまで翻訳用のモデルです。

Hy-MT2-7B 料金プラン

プラン価格説明
オープンソース版を自前で運用 無料 Hugging Face や ModelScope からモデルを取得して自分で動かす。GPUや推論環境は別途必要
Tencent Cloud API 入力 100万tokenあたり $0.074、出力 100万tokenあたり $0.295 Tencent Cloud の管理環境からAPIで利用

Tencent Cloud API は8月19日に提供開始。コンテキスト長は8192 tokenで、JSON Schemaによる構造化出力に対応しています。Function Calling には対応していません。

7B版はDenseモデルです。A100やRTX 4090を1枚用意すれば動かせます。FP8やGGUFなどの量子化版も公開されています。

Hy-MT2-7B 主な機能

1. 33言語の相互翻訳

Hy-MT2 は33言語の翻訳に対応しています。

中国語、英語、日本語、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語といった主要言語に加え、ウイグル語やチベット語も対象です。

汎用チャットモデルに翻訳機能を足した形ではなく、最初から翻訳を中心に設計されています。

2. 翻訳ルールを細かく指定できる

Hy-MT2 で使いやすいと感じる部分のひとつです。

たとえば、

「簡潔に訳し、1文を15語以内にする」

といった条件を指定できます。

実務では、単に意味が通じればいいわけではありません。

専門用語を固定したい、句読点を変えたくない、元の書式を残したい、一部の項目だけは翻訳したくない、といった条件がよく出てきます。

条件が増えると、汎用モデルはどれかを落とすことがあります。Hy-MT2 はこうした翻訳時の指示に対応するよう調整されています。

Tencent は、翻訳モデルの指示追従性能を評価する IFMTBench も公開しています。

3. 専門分野の翻訳

金融、政治、教育などの分野向けにも最適化されています。

DomainMTBenchでは、7BモデルのGEMBAスコアがHy-MT1.5の92.04から92.79に上がっています。

専門翻訳では、文章が自然かどうかだけでなく、用語を最後まで同じ訳語で揃えられるかがかなり重要です。

特に決算資料、業界文書、専門資料では、途中で訳語が変わると確認作業が増えます。

Hy-MT2 は、こうした実務寄りの使い方を想定したモデルです。

4. 強めの量子化で端末上でも動かせる

Hy-MT2 は FP16、8-bit、4-bit、2-bit、さらに1.25-bitの量子化にも対応しています。

1.8B版は約440MBまで圧縮でき、スマートフォン向けチップ上でもローカル推論が可能です。

オフライン翻訳にはかなり相性がいいです。

通信環境がなくても使えますし、翻訳する文章をサーバーに送らず端末内で処理できます。モバイルアプリやプライバシーを重視する用途でも使いやすくなります。

5. Hy-MT1.5から何が変わったか

FLORES-200では、Hy-MT2-7BのXCOMET-XXLスコアが80.98から86.89に上がっています。

WMT25でも、公開されている3指標すべてでHy-MT1.5を上回っています。

実際の使い勝手に関わる部分では、長文の後半でも訳が崩れにくくなり、用語や書式の指定も抜けにくくなっています。

複数の条件を付けた翻訳も、前世代より安定しています。

派手な変化ではありませんが、翻訳ツールとして使うならこういう改善のほうが効きます。

まとめ

メリット

Hy-MT2-7B は、7Bクラスの翻訳モデルとして高い翻訳性能を持っています。

FLORES-200のスコアは86.89で、同じ比較ではGemini 3.1 Proの約97.9%に相当します。

用語、書式、出力条件を細かく指定できるのも強みです。

オープンソース版とTencent Cloud APIの両方があり、自前運用とAPI利用を選べます。

量子化版も多く、7B版はハイエンドのコンシューマーGPU、1.8B版は端末上での利用まで視野に入ります。

注意点

翻訳以外にはほぼ使えません。

チャット、コード生成、Web検索までまとめて使いたい人には向いていません。

自前で運用する場合は、GPU環境や推論フレームワーク、量子化モデルの選定など、ある程度の知識が必要です。

中国語圏以外では、周辺ツールや利用情報も汎用LLMほど充実していません。

おすすめできる人

ローカライズ、越境サービス、専門文書の翻訳を扱う開発者やチーム。

既存の翻訳APIを置き換えたい場合や、ローカル環境・オフライン環境で翻訳を動かしたいケースにも向いています。

おすすめしにくい人

たまに短い文章を翻訳するだけで、用語の統一や書式、出力の安定性まで気にしない人。

チャット、文章作成、コード、検索、翻訳を1つのモデルで済ませたいなら、Hy-MT2-7Bを選ぶ理由はあまりありません。

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Tencent モデル比較

モデル コンテキスト 料金 API リリース グローバル熱度
Hy-MT2-7B
8K YES 2026-08
8K YES 2026-08
1M YES 2026-08
262K YES 2026-07
59/100

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