Mercury 2.5

Mercury 2.5 で一番目立つのは、やはり速度だ。 モデルを何度も呼び出す処理に入れると、この速さは効いてくる。検索や音声、エージェントのように短い呼び出しを重ねる用途とは相性がいい。
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会社Inception
コンテキスト260K
リリース2026-09
更新日2026-09-10

Mercury 2.5 概要

Mercury 2.5 は、Inception が2026年9月8日に公開した拡散型大規模言語モデル(dLLM)だ。

一般的なLLMは、前のトークンを生成してから次へ進む。Mercury 2.5 は、回答の全体像を作ったあと、複数の箇所を並行して修正しながら仕上げていく。

テキストの入出力、ツール呼び出し、構造化JSON、推論レベルの調整に対応する。コンテキストウィンドウは26万トークン、最大出力は6.6万トークン。

検索、音声インターフェース、エージェント処理など、1回の仕事でモデルを何度も呼ぶ用途を強く意識した設計だ。

Mercury 2.5 料金プラン

プラン価格説明
API入力 通常 $0.20 / 100万トークン、公開記念 $0.04 入力トークンで課金
API出力 通常 $0.75 / 100万トークン、公開記念 $0.15 生成トークンで課金
キャッシュ入力 $0.02 / 100万トークン 同じコンテキストを繰り返し使う場合
新規ユーザー枠 1億トークン無料 Inceptionが提供
Vercel AI Gateway 無料ユーザーは毎月$5分 同ゲートウェイ経由で利用可能

公開記念価格は通常料金より約80%安い。キャンペーン終了後は通常料金に戻る。

料金はどう見るべきか

新規ユーザーには1億トークンの無料枠がある。モデルの癖を見る程度なら、かなり余裕を持って試せる量だ。

通常料金は入力が100万トークンあたり$0.20、出力が$0.75。

短いリクエストを大量に送るサービスなら使いやすい価格帯だと思う。逆に、たまにチャットしたり文章を書いたりするだけなら、Mercury 2.5 のためにAPIを用意する必要性は薄い。

Mercury 2.5 主な機能

1. 拡散型生成で、とにかく速い

Mercury 2.5 の特徴は、生成方法そのものにある。

自己回帰型モデルはトークンを順番に生成するが、Mercury は出力の複数箇所を並行して更新できる。

Inception の公表値は毎秒1,107トークン。最初のトークンが出るまでの遅延は300ミリ秒未満としている。

OpenCall の事例では、導入後にP99遅延が数分から約1秒まで短縮。P50も0.4秒から0.2秒未満に下がった。

1回だけ呼ぶなら、体感差はそこまで大きくないかもしれない。数十回続けて呼ぶ処理になると、1回ごとの待ち時間がそのまま全体の速さに響く。

2. ツール呼び出しとJSON出力

並列のツール呼び出しに対応し、指定したスキーマに沿ったJSONも返せる。

検索エージェントなら、複数の検索を同時に走らせ、その結果を決まった形式で次の処理へ渡せる。

推論レベルも変更可能だ。軽い処理では低めに設定し、難しい仕事では推論量を増やせる。

3. コンテキストは26万トークン

Mercury 2 のコンテキストウィンドウは12.8万トークンだった。2.5では26万トークンまで広がり、最大出力も6.6万トークンになった。

長い文書や大量の検索結果、ある程度まとまった量のコードを一度に渡せる。

ただ、26万トークン入ることと、26万トークンの中身を最後まで正確に扱えることは同じではない。このあたりは実際の長文タスクで見たい。

4. Mercury 2 から何が変わったか

Mercury 2 は2026年2月に公開され、速度は公表値で毎秒約1,009トークンだった。

2.5では毎秒1,107トークンに上がり、コンテキストは12.8万から26万トークンへ拡大。Inception は知能面でも約40%向上したとしており、コーディング、指示追従、数学推論の改善を挙げている。

速度はすでにMercury 2の時点でかなり高かったので、今回の更新ではコンテキスト拡大の方が目につく。

気になるのはコーディングだ。

第三者テストでは、40件のコーディングタスクのうち28件が完全に成功した。11件では、実際には処理に失敗していたにもかかわらず、モデルが完了と判断している。

ここは軽く見にくい。コードそのもののミスなら、テストで見つけられることも多い。完了判定を間違えると、エージェント側は失敗に気づかないまま次の処理へ進んでしまう。

まとめ

Mercury 2.5 を使うなら、まず試したいのは短い処理を何度も回す用途だ。

検索、ツール呼び出し、JSON生成、音声応答のような仕事なら、生成速度の高さをそのまま活かしやすい。API料金も抑えられている。

コードベースを丸ごと渡して、自分で修正し、検証し、最後に「終わった」と判断するところまで任せるとなると、私はまだ慎重だ。

書いたコードを間違えることより、失敗しているのに成功したと思い込むことの方が、エージェント運用では怖い。

Mercury 2.5 は速さについては十分に面白い。次に見たいのは、その速さを維持したまま、どこまで仕事をきちんと終えられるかだ。

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Inception モデル比較

モデル コンテキスト 料金 API リリース グローバル熱度
Mercury 2.5
260K YES 2026-09
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58/100

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