Rive

2.35
デザイン、アニメーション、インタラクションのロジックをひとつのファイルにまとめ、アプリ、Web、ゲーム上でそのまま動かせるプロダクション向けアニメーションツール。
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会社Rive
カテゴリーAI動画
リリース2026-01
更新日2026-08-19

Rive 概要

Riveは、実際のプロダクト開発を前提に作られたインタラクティブアニメーションプラットフォームです。

LottieやAfter Effectsとの大きな違いは、最終的な成果物が動画でも、単にアニメーション情報を記述したJSONでもないことです。

Riveでは、軽量な.rivファイルとして書き出し、公式のオープンソースRuntimesを使って、iOS、Android、Web、Flutter、Unity、Unrealなどでそのまま動かせます。GPUアクセラレーションによる描画にも対応しています。

つまり、Riveエディタで作ったもの自体が、そのままプロダクトの一部になれるということです。

デザイナーがまずモックを作り、それを開発者が見ながら再現する必要はありません。
開発側も、アニメーションのタイミング、イージング、インタラクションの細部を何度も確認する手間を減らせます。

Riveの中核機能のひとつが、**State Machine(ステートマシン)**です。

たとえば、Idle、Hover、Click、Loadingといった複数の状態を定義し、それぞれを切り替える条件を設定できます。

ユーザーの操作やデータの変化に合わせて、アニメーション側が自動的に状態を切り替えます。

2025年には、さらに**Data Binding(データバインディング)**とAI Agentが追加されました。

Data Bindingを使うと、ユーザーのスコア、進捗、ステータスなど、アプリ内のリアルタイムデータをアニメーションに反映できます。

AI Agentでは、自然言語を使って一部のスクリプトやインタラクションロジックを生成できるようになっています。

Rive 料金プラン

プラン価格説明
Free $0/mo エディタと主要機能は無料で利用でき、学習や制作に使えます。 ただし、本番環境で使用する.rivファイルの書き出しには対応していません。AI Agentも無料で利用できますが、使用量には制限があります。共同編集は最大3ファイルまでです。
Cadet $9/ユーザー/月(年払い) .rivファイルを無制限に書き出せます。 Early Access、タグ、フォルダなどの機能も利用でき、最大3席まで対応します。AI Agentの利用枠は無料版とほぼ同じです。
Voyager 約$32/ユーザー/月(年払い) Libraries、最大25席、CDNホスティングに対応。 毎月20ドル分のAIクレジットが含まれ、AI Agentでは自分のAPI Keyを使うこともできます。
Enterprise 要問い合わせ SSO、高度なセキュリティ、専用サポート、大規模チーム向けの管理機能を提供します。

Riveは2025年10月に料金体系を変更し、エディタ自体は引き続き無料ですが、書き出し機能は有料プランに移りました。

注目したいポイントは次の4つです。

  1. 無料版でもエディタの機能は一通り試せますが、本番環境で使う.rivファイルを直接書き出すことはできません。
  2. 書き出した.rivファイルにはランタイム利用料がかかりません。 一度書き出せば、その後は再生回数や呼び出し回数に応じた課金なしで使い続けられます。
  3. Cadetには追加のAIクレジットは含まれません。 コストの高いAI利用枠は、主にVoyagerなどの上位プランに用意されています。
  4. 学生は、教育目的の無料書き出し権限を申請できます。

どのプランを選ぶ?

Riveを学ぶだけなら、無料版で十分です。

個人開発者や小規模チームが、作ったアニメーションを実際のプロダクトに組み込みたいなら、Cadetが実質的な入門プランです。月額9ドルで書き出しが解禁され、ランタイム利用に応じた追加料金もありません。

Voyagerは、Libraries、CDNホスティング、複数人での共同作業が必要なチーム向けです。

Enterpriseのポイントは単純な機能数ではなく、SSO、セキュリティ、権限管理、企業向けサポートにあります。

Rive 主な機能

  1. ベクター+ラスターのハイブリッドデザイン
    ひとつのファイル内でベクターグラフィックとラスター画像を同時に扱えます。UI、アイコン、テクスチャ、背景など、異なるタイプの素材をまとめて制作できます。
  2. State Machine(ステートマシン)
    アニメーションの状態とトリガー条件をビジュアルに設定できます。ホバー、クリック、ローディング、切り替えといったインタラクションをここで組み立てられます。
  3. Data Binding(データバインディング)
    アプリ内のリアルタイムデータをアニメーションのプロパティに接続できます。位置、色、テキスト、画像などをデータの変化に合わせて動的に変えられます。
  4. Bones(ボーンシステム)
    キャラクターやオブジェクトに骨格を設定し、ボーンを使って動きをコントロールできます。1フレームずつ描き直す必要はありません。
  5. Layout(レイアウトシステム)
    画面サイズや向きに合わせてアニメーションのレイアウトを調整できます。ひとつのデザインを複数のデバイスに対応させやすくなります。
  6. AI Agent
    エディタ内で必要なインタラクションロジックを自然言語で説明すると、AIがスクリプト作成をサポートします。
  7. マルチプラットフォームRuntimes
    同じ.rivファイルを、公式Runtimesを通じてiOS、Android、Web、Flutter、React Native、Unity、Unrealなどのプラットフォームに組み込めます。

Rive 編集部レビュー

Riveエディタを1週間ほど使って、シンプルなインタラクションをひとつ作ってみました。
ボタンがIdleからHoverへ移り、クリック成功状態になり、その途中にローディングアニメーションが入る構成です。

使い始めやすさ:やや高めです。

最初の2時間くらいは、ほぼ操作を探りながら進めました。

Riveの考え方はFigmaともAfter Effectsともかなり違います。
感覚としては、アニメーション向けのビジュアルIDEに近いです。

いちばん慣れが必要だったのはState Machineでした。

まず複数のアニメーション状態を作り、そのあとState Machineに入り、それぞれを接続して、どんな条件でAからBへ切り替わるのかを設定します。

「タイムラインを作る → 書き出す」というAEやLottieのワークフローに慣れていると、最初は少し違和感があります。

ただ、**「状態=アニメーションの断片、線=切り替え条件」**と理解すると、一気にわかりやすくなりました。

実際のランタイムでの動きは、いちばん満足した部分です。

.rivファイルを書き出し、Rive公式のWebサンプルに直接入れて試したところ、Hover、Click、Loadingの動きはすべて正常に動き、エディタ内のプレビューともほぼ同じでした。

テスト用ファイルはわずか18KBでした。

大量のアニメーションを使うモバイルプロダクトでは、この軽さはかなり魅力的です。

実際につまずいたところ

  1. 最初から複雑なキャラクターを作らないほうがいい
    Bonesを使って手を振るキャラクターを作ってみましたが、腕が何度も体を突き抜けました。ボーンを置くだけでは終わらず、ウェイト調整までかなり丁寧にやる必要があります。初心者なら、まずはボタン、トグル、プログレスバーのようなUIマイクロインタラクションから始めたほうがいいです。
  2. State Machineは簡単にループしてしまう
    AとBのトリガー条件を逆に設定してしまい、アニメーションが2つの状態を延々と行き来したことがありました。Riveがこうしたロジック上のミスをすべて防いでくれるわけではありません。状態が増えるほど、自分で確認する必要があります。
  3. 無料版はそのまま本番投入できない
    テストファイルを作り終えてから、Freeプランでは本番用.rivを書き出せないことに気づきました。最終的にはCadetに加入してテストを完了しました。リリースが目的なら、最初からこのコストを見込んでおいたほうがいいです。
  4. 中国語の情報はまだ多くない
    公式チュートリアルやコミュニティ情報は、今でも英語が中心です。具体的な問題に当たったときは、主に公式ドキュメント、Blog、YouTubeを頼りました。

良いところ

  • デザインをそのまま本番環境に持っていける
    デザイナーが作ったものを開発者がもう一度再現する必要がなく、ハンドオフのコストをかなり減らせます。
  • ファイルサイズが小さい
    モバイル、低速回線、アプリ容量に敏感なプロダクトでは大きなメリットです。
  • 単純なアニメーション再生よりインタラクションが強い
    State Machineを使えば、決められた動画を再生するだけでなく、ユーザー操作やデータに合わせてリアルタイムに変化できます。
  • クロスプラットフォームで一貫性を保ちやすい
    同じ.rivファイルをWeb、アプリ、ゲーム環境で使えるため、プラットフォームごとに作り直す手間を減らせます。
  • 大規模プロダクトでの採用実績がある
    Spotify、Duolingo、LinkedIn、BMWなどのプロダクトやチームでもRiveが使われています。

気になるところ

  • 学習コストははっきりある
    State Machine、Data Binding、Bonesなど、それぞれ個別に理解する必要があります。開いてすぐ使いこなせるタイプのツールではありません。
  • エコシステムはまだLottieほど大きくない
    テンプレート、コミュニティ素材、サードパーティーのリソースは、LottieFilesほど充実していません。
  • 一部の高度な機能はまだ発展途中
    マスク、スクリプト、編集周りの機能には、今も継続的に改善されている部分があります。
  • 高度な共同作業には上位プランが必要
    無料版のコラボレーション機能には制限があり、Librariesなどのチーム向け機能はVoyagerが必要です。

向いている人

UI / UXデザイナー

インタラクションを単なるモックではなく、実際に動く状態まで自分で作りたい人にはかなり向いています。

モバイル・ゲーム開発チーム

ファイルが軽く、パフォーマンスも高く、複数プラットフォームで再利用できるため、大量のプロダクトアニメーションを長期運用するチームと相性がいいです。

データ駆動型アニメーションが必要なプロダクト

ダッシュボード、スポーツスコア、進捗表示、パーソナライズ画面のようなケースでは、Data Bindingがかなり有効です。

パフォーマンスやアプリ容量を重視するプロジェクト

車載システム、低スペック端末、IoT、低速回線環境などにも向いています。

あまり向いていない人

一度再生するだけのアニメーションが欲しい人

GIF、SNS動画、一般的なLoading程度なら、After Effects、CapCut、既製のLottie素材のほうが早いことが多いです。

納期が極端に短いプロジェクト

Riveは最初に学習とデバッグが必要です。今日中に公開したいような案件なら、完成済みテンプレートを使うほうが安定します。

インタラクションが不要なグラフィックデザイン

静止画だけを作るのであれば、Riveの強みはほとんど活かせません。FigmaやIllustratorのほうが素直に使えます。

まとめ

RiveとLottieは、そもそもまったく同じ問題を解決するツールではありません。

Lottieはどちらかというと、**「完成したアニメーションを再生する」**ための仕組みに近いです。
一方のRiveは、アニメーションだけでなく、状態やインタラクションのロジックまで含めて実行環境に持ち込めます。

WebページにLoadingアニメーションをひとつ入れたいだけなら、Lottieで十分です。

ただし、ユーザー操作やリアルタイムデータに合わせてアニメーションを変化させたい場合は、Riveの強みがはっきり出ます。

たとえば、進捗バーのドラッグ、ボタンのフィードバック、テーマ切り替え、状態変化といったインタラクションです。

その代わり、デメリットも明確です。
一般的なモーションデザインツールより学習コストは高めです。

個人ユーザーにとっては、Cadetの料金はそれほど高いハードルではなく、書き出した後に追加のランタイム利用料もかかりません。

まず無料版でボタンやトグルをひとつ作り、State Machineの考え方に慣れてから、有料プランにするか決めるのが現実的です。

とにかく早く、見栄えのいいアニメーションをひとつ作りたいだけなら、無理にRiveを覚える必要はありません。

でも、プロダクトに本当にインタラクティブなモーションが必要なら、Riveは時間をかけて覚える価値があります。

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