1週間ほど、小規模なReactプロジェクトでDevin Desktopを試してみました。
最初からいきなり複数のAgentを動かしたわけではありません。
まずは1つだけ起動して、コンポーネントの状態が同期しない問題を直してもらいました。
この段階では、今の主要なAIコーディングツールとそこまで大きな違いは感じませんでした。
コードを読んで、ファイルを修正して、最後にチェックを走らせる。
本当に「この製品は考え方が違うな」と感じたのは、そのあと3つのタスクを同時に動かしたときです。
1つはBug修正、1つはテスト追加、もう1つはデプロイスクリプトの対応。
ここで初めて、Agent Command Centerの意味がはっきりしました。
以前はCursorの会話をいくつか同時に開くと、すぐに「どのウィンドウで何をやっていたか」が分からなくなっていました。
Devin Desktopでは、すべてのタスクが1つのボードにまとまっていて、状態も分かりやすいです。
ここはかなり気に入りました。
別にものすごく先進的だからではありません。
単純に、かなり現実的な問題を解決しているからです。
Agentが増えると、最初に混乱するのは人間のほうです。
ローカルAgentはかなり軽快
Devin Localは、以前のCascadeよりもレスポンスが軽く感じました。
特に、プロジェクト構成を調べる、全体検索をする、複数の小さなファイルをまとめて修正するといった作業では、「AIがずっと考え込んでいる」ような待ち時間が少ない印象です。
ただ、この差を大げさに言うつもりはありません。
本当に複雑なタスクなら、待つ必要があるのは変わりません。
Rustで書き直したことでツール側の性能は改善できても、モデル自体が突然一段階賢くなるわけではありません。
UI生成には、まだ期待しすぎないほうがいい
簡単な店舗管理画面も作らせてみました。
結果は、動くし見られる。でもそのまま納品はしない、という感じでした。
ページ構成自体は問題ありません。
テーブル、フィルター、ナビゲーションなど、基本的なものはそろっています。
ただ、細かい部分はかなり普通です。
余白は少し機械的で、視覚的なメリハリも弱く、画像や空状態の扱いもやや雑でした。
この感じはかなり見慣れています。
今のAgentは、管理画面なら「80点くらいの骨組み」を作るところまではかなりできるようになっています。
ただ、最後の20点を詰めるのはまだ面倒です。
社内ツールなら十分かもしれません。
実際にユーザーが触るプロダクト画面なら、私はまだ自分で直します。
一番慣れが必要なのは機能ではなく、仕事の進め方
Devin Desktopで本当に慣れる必要があるのは、ボタンの場所ではありません。
仕事を“振る”感覚です。
以前IDEを開いたときは、最初に考えるのは「自分は何を書くか」でした。
Devin Desktopをしばらく使うと、先にこう考えるようになります。
このタスクは自分でやるべきか?
ローカルAgentに任せられるか?
クラウドに投げたほうがいいか?
2つの並列タスクに分けられるか?
これはもう、少し従来のプログラミングとは違います。
気持ちいいときもあります。
逆に、面倒に感じるときもあります。
CSSを2行直したいだけなのに、「タスクを作るべきか」と考え始めるのは、さすがに大げさです。
なので、今はかなり使い分けています。
小さな変更は自分でやる。
繰り返し作業、独立している作業、結果を確認しやすい作業だけAgentに渡す。
このくらいが一番使いやすいです。
メリット
複数Agentの管理が分かりやすい
実際に複数タスクを同時に動かすと、複数のチャット画面よりボード形式のほうがかなり楽です。
ローカルとクラウドのタスクをまとめて管理できる
どのタスクがどのPCやブラウザタブで動いていたかを覚えておく必要がありません。
外部Agentにも対応している
ACPのおかげで、Devinだけに完全に縛られないのは大きな利点です。
Spacesで同じ説明を繰り返さなくていい
プロジェクトの背景情報を残せるので、複数Agentを使うときに特に便利です。
ワークフローが一通りまとまっている
タスクを振るところから実行、Review、マージまで、かなりの部分を同じ環境で進められます。
デメリット
普通のIDEより学習コストは高い
これまでコード補完やチャット中心だった人は、タスクを振って管理する使い方に慣れるまで少し時間がかかります。
デフォルトのモデルが毎回満足できるとは限らない
普通のタスクなら十分ですが、複雑なロジックやUIの細かい部分ではまだ弱さが出ます。
小さなタスクには少し重い
数行だけ直したい場合、Agentを立ち上げるより自分で書いたほうが速いことがあります。
Agentが増えるほどReviewの負担も増える
3つのAgentが同時に結果を出しても、結局は1つずつ確認する必要があります。
クラウドタスクも完全放置はできない
独立した作業には向いていますが、重要なロジックまで完全に任せる気にはまだなりません。
向いている人
複数の開発タスクを並行して進めることが多い人
普段からBug修正、テスト追加、デプロイ対応などを同時に進めているなら、このボードの価値はかなり分かりやすいです。
チームリード・テックリード
自分ですべてのコードを書くわけではなく、タスクを振る、進捗を見る、Reviewすることが多い人には、この仕事の進め方がかなり合っています。
すでにAIコーディングをかなり使っている人
Claude、Codex、Cursorなどをすでに並行して使っているなら、Devin Desktopでまとめて管理できる点は魅力があります。
仕事の進め方を変えることに抵抗がない人
単にエディタを変えるだけではありません。
開発が少しずつ「タスク管理」に近づいていくことを受け入れられる人向けです。
あまり向いていない人
プログラミング初心者
まずコードそのものを学ぶほうが重要です。
複数Agentの管理は、今の段階では余計な負担になりやすいです。
コード補完だけ欲しい人
数行のコードを自動で補完してほしいだけなら、CursorやVS Codeのプラグインのほうがずっとシンプルです。
かなり小さなプロジェクトしか扱わない人
そもそも並列化できるタスクが少ないので、Agent Command Centerの良さが出にくいです。
AIの出力をまったく確認したくない人
今のところ、そこまで完全に任せていいAgentはありません。
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