1. 33言語の相互翻訳に対応
Hy-MT2-1.8Bは33言語の相互翻訳に対応しています。
さらに、ウイグル語やチベット語など、中国の少数民族言語や方言を含む翻訳にも対応しています。
中国語と英語、英語と日本語といった定番の組み合わせだけに特化したモデルではありません。
すべての言語を使う人は少ないと思いますが、多言語アプリや地域向けサービスでは、この対応範囲が役立ちます。
2. 用語や文体を指定して翻訳できる
Hy-MT2-1.8Bは、翻訳前に細かいルールを指定できます。
たとえば、
- 特定の用語を決まった訳語で統一する
- カジュアルな表現にする
- フォーマルな文体にする
- 特定の単語は訳さず残す
- 元の書式を維持する
といった指定が可能です。
たとえば製品ドキュメントに「workspace」「deployment」「endpoint」という用語が何度も出てくるとします。
一般的な翻訳では、同じ単語でも場所によって訳し方が変わることがあります。
Hy-MT2では、「workspaceは同じ訳語で統一」「deploymentは指定した専門用語を使う」「endpointは英語のまま残す」といったルールを先に設定できます。
文章そのものが毎回完璧になるわけではありませんが、用語の揺れを減らせるのは実用上かなり助かります。
短い会話文では目立ちにくい機能ですが、技術文書や製品マニュアル、ビジネス資料では差が出やすい部分です。
Tencentは、この指示追従能力を評価するためのIFMTBenchも公開しています。
3. 約440MBでスマホ上に展開できる
量子化後のHy-MT2-1.8Bは約440MBです。
このサイズなら、モバイルアプリに直接組み込み、クラウドを経由せず端末上で推論する構成も現実的です。
Apple A15では、前世代と比べて推論速度が約1.5倍になったとされています。
短い文章の翻訳なら、ネット接続を待つ必要がありません。地下鉄や飛行機、通信状況の悪い場所でも、そのまま翻訳を続けられます。
一方で、440MBまで小さくする以上、トレードオフはあります。
1.25-bitのような強い量子化を使えばサイズはさらに縮みますが、そのぶん一部の翻訳で品質が落ちる可能性があります。
「440MBでも完全に無劣化」という話ではありません。
4. Hy-MT1.5から何が変わったか
実用的な翻訳シーンを使った評価では、Hy-MT2-1.8BのGEMBAスコアは88.82から91.08に上がっています。
ベンチマークの数値だけですべてを判断することはできませんが、翻訳精度や自然さが改善し、不自然な機械翻訳表現が減っていることを示す結果です。
モバイル用途では、サイズの変化も大きいです。
前世代は1GB以上あったのに対し、Hy-MT2-1.8Bは量子化後で約440MBまで小さくなっています。
サーバー上なら数百MBの差は大きな問題ではありません。
スマホアプリでは、ダウンロード容量、ストレージ使用量、メモリ負荷、対応端末の幅に直接影響します。
この点は、前世代からの変化としてかなり分かりやすい部分です。
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