Figmaで最も依存性が高いのは、実はコラボレーション体験です。
以前のデザインファイルは、final.fig、final2.fig、final本当に最終版.figのように増えていきがちでした。Figmaでは、基本的に1つのリンクがあれば済みます。
デザイナーが画面を修正している最中でも、プロダクトマネージャーはそのままファイルに入って確認できます。開発者に疑問があれば、該当するコンポーネントの横に直接コメントできます。別のPCから開いても常に最新状態なので、「誰が最新ファイルを持っているのか」を確認する必要もありません。
この差は、複数人で進めるプロジェクトほど大きく感じます。
ただし、Figmaにも問題はあります。
まず、パフォーマンスです。
小規模なプロジェクトなら、ほとんど問題はありません。しかし、1つのファイルに大量のページ、コンポーネント、画像、複雑なエフェクトを詰め込み、さらに複数のプラグインを同時に動かすと、徐々に動作が重くなります。特に大規模なデザインシステムでは顕著で、メモリ使用量も増えていきます。
そのため、ブラウザ時代のデザインツールだからといって、「どんなPCでも軽快に動く」と考えるべきではありません。
次に、ネットワーク依存です。
Figmaの強みはクラウドにありますが、それは同時に、ネットワーク環境が体験に直接影響するということでもあります。回線が安定していれば非常に快適ですが、接続状態が悪いと、ファイルの読み込みや同期にも影響が出ます。
頻繁にオフラインで作業する人にとっては、依然としてローカル型ソフトウェアの方が信頼性があります。
AI機能も、想像ほど万能ではありません。
初稿を素早く作ったり、内容を整理したり、繰り返し作業を自動化したりする用途には便利です。しかし、一言入力するだけで成熟したプロダクトUIが完成する、という段階にはまだ達していません。
デザインで本当に難しい部分、つまりビジネスロジック、情報設計、ブランド判断、細かな意思決定は、今も人間が担う必要があります。
また、現在のFigmaは、以前よりプランやseatの仕組みが少し分かりにくくなっています。Full、Dev、Collabでは権限が異なるため、チーム人数が増えるほど、各役割に何が必要なのかを事前に整理した方がよいでしょう。そうしないと、不要なseatまで購入しやすくなります。
長所・短所
長所
- リアルタイムコラボレーションが非常に成熟している。 複数人が同じファイル上で直接デザイン、閲覧、コメントできます。
- デザインから開発への連携がスムーズ。 プロトタイプ、コンポーネント、デザインシステム、Dev Modeを1つのプラットフォームで扱えます。
- クロスプラットフォームで使いやすい。 ブラウザからアクセスでき、PCを変えてもファイルを移動する必要がありません。
- コンポーネント機能が強力。 大規模なプロダクトやデザインシステムの運用で特に価値があります。
- エコシステムが豊富。 プラグイン、テンプレート、コミュニティリソースが多く、繰り返し発生する課題には既存の解決策が見つかることも少なくありません。
短所
- 大規模ファイルは重くなりやすい。 ページ、コンポーネント、素材が増えるほど、メモリや処理性能への要求が高まります。
- ネットワークに依存する。 弱い回線やオフライン環境では、従来型のローカルデザインソフトほど安定しません。
- 初心者には学習コストがある。 Auto Layout、Components、Variants、Variablesなどの概念を理解するには時間が必要です。
- 価格は安くない。 チームが拡大すると、Full seatのコストが目立ってきます。
- seatのルールがやや複雑。 Full、Dev、Collabをどう割り当てるか、事前にチームで設計する必要があります。
向いている人 / 向いていない人
向いている人:
- UI/UX・プロダクトデザイナー。 UI、コンポーネント、プロトタイプ、デザインシステムまで一通り扱えます。
- プロダクトマネージャーやスタートアップチーム。 プロトタイプの議論、コメント、要件確認に直接参加できます。
- デザインと開発の密な連携が必要なチーム。 Dev Modeによって引き継ぎ作業をかなり減らせます。
- リモートチーム。 リアルタイム編集とクラウドファイルは、分散型チームとの相性が非常に良いです。
あまり向いていない人:
- 非常に大規模で複雑なファイルを頻繁に扱う人。 パフォーマンスが作業上のボトルネックになる可能性があります。
- ネットワークが不安定な環境で長時間作業する人。 Figmaはオンライン接続への依存度が高いです。
- デザインを閲覧するだけの人。 Full seatを購入する必要はなく、閲覧やコメント権限だけで十分な場合が多いです。
- 完全なローカルワークフローを好む人。 Figmaの最大の強みは、まさにクラウドコラボレーションにあります。
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